骨をポキポキするような矯正はいたしません。なぜなら、骨自体は動く機能を持っていないからです。骨自体を動かしたり支えたりしているのは筋肉です。筋肉が正常に機能するようにしないことには、骨をいくら矯正しても異常な筋肉に引っ張られすぐに元に戻ってしまいます。筋肉は骨を支える役割だけではなく、心臓を動かしたり、血液やリンパの運搬の役割もあります。

 

つまり、筋肉が正常に機能するように施術することが重要となります。

 

そして、身体がスムーズに動けるようにして、身体の「自然な状態」を取り戻すようにします。

 

体の動きを整えることで症状を改善する事を整動（せいどう）と言います。そしてその鍼の治療法を整動鍼といいます。 整動鍼がもっとも重要としているのが「筋肉の連動」です。

 

身体は個々の筋肉が個別に働くわけではなく、連動することで特定の動作を生み出します。たとえば、歩く時に、大腿四頭筋と腓腹筋を順番に収縮させる意識を持つでしょうか？少なくとも歩行にそのような意識は必要ないでしょう。歩くという動作に必要な連動が自然に導き出されているのです。

 

歩くにしても走るにしても、個々のパフォーマンスに差はあります。とはいえ、基本的な連動パターンは普遍的です。痛みを伴う多くの運動器疾患では、この普遍的連係に狂いが生じています。この普遍的連動を取り戻すことが、整動鍼の基本的な発想です。

 

連動を整え身体の動きを滑らかにする事で痛みなどの症状を解決していきます。

 

また、当院の鍼が体に与える刺激量はごくわずかです。刺激量が少なければ、体への負担が少なく回復が早まります。そして、身体の動きを整えるため、身体全体を観ていき「身体の動きの歪み」の箇所に鍼をしていきます。原因の箇所に鍼をするため、患部に直接鍼はしないこともあります。